FIREすると幸せなの?

投資

この記事では、数年前からブームとなっている「FIRE」(経済的自立と早期退職)について、50歳の私が、今だからこそ思うことについてお伝えします。
特に、20代、30代から投資を始めている人にとって、FIREって憧れや目標ですよね。
しかし、FIREを目指すことには、良い面と悪い面があります
この記事を読めば、FIREを目指して節約と投資をしている人にとって、より広い視点で人生設計を見つめ直すきっかけを掴むことができます。





「FIREした人生=幸せな人生」 とは限らない

結論から書きます。






FIREした人生が幸せかどうかは、人によります。







ある人にとっては、朝起きて、ゆっくり朝ご飯を食べ、散歩や庭いじりをしながら、毎日のんびり過ごす生活が幸せと感じるでしょう。

しかし、別の人にとっては、朝起きてゆっくり朝ご飯を食べるまでは良いけど、その後、やることが見つからず、友人と出掛けようにも、みんな仕事で忙しく・・・毎日を退屈だと感じるかもしれません。




私自身の経験から言うと、100%自由な人生を与えられて、それを有意義に送るためには、才能や資質が必要であると思います。






私は過去に、コロナの影響で図らずもほぼ仕事を失い、でもいろんな支援のおかげで何とか生活していた時期があります。
  ↓


このころは、今思えば、疑似FIREみたいな経験でした。

1年以上、そうした生活を送ってみて思ったのは・・・



暇すぎると逆に辛い

仕事をしていた方が、生活に張り合いがある

仕事をしているからこそ、休日の楽しみがある


などでした。
つまり私には、疑似FIREの生活でさえ、きつかったのです。





FIREした人の生活をネット上で検索してみると、うらやましくなるような情報が目立ちますが、一方でその逆のケースもあるようです。



・人とのつながりが無く、孤独感に苛まれる
・仕事で味わってきた達成感ややりがいが失われ、自己アイデンティティが無くなる
・資産からの不労収入生活でするため、臨時出費に弱い
・「ふだん、何のお仕事をしているんですか?」と聞かれ、返事に困る
・ローンやクレジットカードなどの審査に通らなくなり、社会的な信用を失った(ような気がする)
・そして結局、フルタイムの仕事に戻った人もいる(23年9月16日追記)

疑似FIRE体験をした私にとっては、うなずけることばかりです。







「日々の労働」こそ尊いもの






一般的にFIREというと、投資で築いた資産を一定の金額や率で取り崩しながら、或いは株式や不動産から得られる収入を得ながら、その範囲内で生活できる状態のことを言います。


つまり、「働かなくても生活していける」「毎日、会社に縛られることなく、自分のために時間を費やすことができる」ということですね。


こうした生活に、年甲斐もなく憧れていた時期が、私にもありました。



しかしその考えを変えてくれたのが、先ほど紹介した「疑似FIRE体験」と、それとは別の1冊の本でした。

『漫画 バビロンの大富豪の教え』です。

この本の良いところは、資産を築くために必要な知恵を教えてくれるとともに、人生においては日々の労働こそが尊いものであるということも同時に教えてくれる点です。





つまり・・・




・資産を増やすことは人生を豊かに過ごすための1つの手段に過ぎない

・人生を豊かに過ごすためには、日々の労働も大切であり、お金はそうした営みの「おまけ」に過ぎない

ということを教えてくれます。






この本を読んだ後、自分自身の「疑似FIRE体験」を思い返してみると、まさにその通りだな~と思います。
 ↓








最大の資産は「健康」





もう一つ、50歳になって思うこと。
それが、「健康であることは最大の資産である」ということです。





たとえFIREして、毎日が自由になったとしても、健康でなければその自由は謳歌できないでしょう。

むしろ自由な時間が、より健康を害していく可能性もあります。

・毎日が暇なので、昼間からお酒を飲む
・労働しないので、運動不足になる

などですね。

また、たとえお金が十分にあっても健康に不安があると、旅行に行くのも難しくなったり、アクティブな活動ができなくなるでしょう。

私はそのことに気付いてから、自宅で気軽にできる程度ではありますが、筋トレを始めました。
皆さんも是非、日々の運動を習慣にしてみてください!







お金を最も有意義に使えるのは20~30歳代





もう一つ、FIREを目指すことのデメリットとして、お金を貯蓄に回しすぎると、「最もお金を有効に使える『今』という時間を無駄にしてしまう」ことです。



お金というものは、同じ100万円であっても、20歳のときの100万円と、70歳のときの100万では、価値が違うということです。

え?インフレでお金の価値が下がるから?




もちろん、それもありますが、もっと大切な観点があります。

それは、20歳の方がはるかに多く、有意義な体験に100万を使えるということです。

20歳であれば、単身でヨーロッパで1か月過ごすなんてこともできるでしょう。

でも、70歳になってからだと、どうでしょう?


わしには無理かもしれんな・・・



500万円自由に使えたとしても無理かもしれません・・・
それは、健康や体力、そして気力の面が影響してくるからです。




従って、豊かな人生を送るためには、お金を有意義に使える『今』を最大限に謳歌することこそ必要なのです。


これからの人生の中で、一番、お金を有意義に使えるのは『今』なのです。
『今』が一番若いのですから。



20代からFIREを目指し、投資で資産を築いていくことは素晴らしいと思いますが、同時にこの視点も持っていることが必要です。

50歳になると、きっと分かります。




この考え方を私に教えてくれたのは、名著『DIE WITH ZERO』です。本当に良い本に出会えたと思います。
(欲を言えば、もう30年早く出会いたかったです笑

コメント

タイトルとURLをコピーしました