この記事では、投資を始めて1年経った私が、新NISAに向けて、特定口座で保有している投資資産をどうするのかについて、書いていきます。これから投資を始めようとしている皆さんに、少しでもお役に立てば嬉しいです。
現在の私の資産(特定口座のみ)
私は現在、特定口座(売却益に対して課税される口座)に次のような資産があります。
eMaxis Slim S&P500 → 231万円
eMaxis Slim オールカントリー → 6.2万円
楽天全米株式 → 5.1万円
合計 約242万円を運用中です。
せっかく非課税枠が広がるんだから、特定口座のものを売却して新NISAに移せば良いんじゃない?
インデックス投資って長く持つ方が良いって聞いたけど・・・
同じような悩みを持っている人は多いのではないでしょうか?
特定口座の資産を売るかどうかは、来年から新NISAにいくら投資するかで決めれば良い
結論はシンプルです。
① 来年、新たに360万円分、NISAで投資できる
→特定口座の資産はそのまま運用
② 来年、新たに360万円分投資するお金はない
→特定口座の資産はいったん売却し、NISAで買い直す
新NISAでは、積立投資枠で120万円、成長投資枠で240万円、合計360万円の非課税枠が利用できます。
この360万円を来年、新たに投資できる(つまり、新たに360万円の投資資金がある)場合、NISA枠はそのお金で活用できますので、今保有している特定口座の資産は売らずに、そのまま持っておけば良いです。なぜなら、「一旦買ったら、10~15年間ホールドしておけ」がインデックス投資の鉄則。それはつまり、売ると複利の恩恵が切れてしまったり、稲妻のように一瞬で株価が上がるタイミングを逃したりしてしまう可能性があるからです。
ただし、年間360万円投資できる人ってなかなかいないですよね・・・私もそうです。そういう場合は、年末年始に、特定口座の資産はいったん売却(利益に対して20.315%課税されてしまうが、、、)して、新NISAで買いなおすのがベターです。
えー!20%以上も税金とられるの?
売ってしまうと、複利効果が減るのかしら・・・
さあ、特定→NISAへの買い替えはどうしたら良いのでしょう?
特定→新NISAへの移行はなるべく日を空けずに行う!
結論はこれです。
①特定口座で売る日とNISAで買い直す日を、なるべく近づける(できれば同日内で)
②売却益も再投資し、売却したファンドと同じか同等のファンドを買い直す
まずは①についてです。売却した日と買い直す日をなるべく近づけるのは、1日でも「現金」で持っているという期間を短くするということです。
インデックス投資の基本は、「1日でも多く(長く)、株式市場にいること」です。上がるときも下がるときもありますが、とにかく市場に居続けること。それが、長期で見たときのリターンをもたらす秘訣です。したがって、特定口座を売ったらなるべくすぐに、NISAで買い直しましょう。
しかし、S&P500など海外の株式に連動した投資信託の場合、売却の注文を出しても、その日に約定はしません。たいていは翌営業日に約定し、さらにその翌営業日に保有商品に反映されます。さらに、売った株式の代金が自分の証券口座に入金されるのは、その数日後になります(楽天証券の場合)。
従って、いくらすぐにNISAで買い直したいと思っても、システム上、数日~1週間は空いてしまいますね・・・
この解決策としては、生活防衛資金として持っている貯金があれば、それを活用することです。
つまり・・・
・特定口座の投資信託を売却注文する
↓
・同時に、貯金を証券口座に入金し、売却と同額でNISAで買い直す
(厳密にいうと、売却した約定金額はその日には分からないので、完全に同額とはならない)
↓
・数日後、売却代金が入金したら、それを貯金に戻す
これにより、同日内で、買い替えが完了です!貯金で買い直しができる人は、ぜひチャレンジしてみてください。
次に②についてです。特定→NISAに買い替える際、売却した際の利益も、買い直す、つまり再投資することです。こうすることによって、複利の効果を最大限までキープできます。もちろん、利益に対して20.315%課税されてしまうため、売らずにホールドしていた方が、複利効果は高いですが、それでも新NISAという制度に資産を移した方がお得です。
なぜなら、インデックス投資は長期にわたってホールドすることにより成長していくため、今よりも、10年後の含み益の方が、断然多いからです。
例えば、冒頭で示した通り、現在、私は特定口座での含み益は¥264,766(8/15時点)です。これに20.315%課税されると、¥53,787が国に持っていかれます。
もったいないですが、これが特定で持ち続けて10年経つと、含み益もおそらく10倍以上です。ということは、10年後に売却したときに持っていかれる額も10倍以上ですね。
従って、まだ含み益が少ないうちに、非課税枠に資産を移した方が、投資初心者の戦略としてはベターなのです。(ただし、投資歴ウン十年、資産何千万という人は、この限りではないでしょう)
もう1点、買い直すファンドですが、もちろん、売却したものと同じもの、あるいは同等のものにします。連動する指標が全く異なるようなファンドに買い替えると、ファンドの長期の成長から逸脱してしまうからです。(例えば、S&P500→TOPIXに連動するファンドに買い替えるなど)
私の場合は、一番メインで投資してあるeMaxis Slim S&P500に一本化するつもりです。その他、金額は少ないですが、楽天VTIは、ほとんどS&P500が中心に構成されているファンドですし、オールカントリーも60%くらいはアメリカに投資している商品なので、この2つも、この際S&P500に買い替えます。
これで、特定口座に保有している資産をどうするのかが見えてきたのではないでしょうか。
さて、この記事の結論です。
特定口座に持っている資産は新NISAが始まったらどうするのか?
・ 来年、新たに360万円分、NISAで投資できる
→特定口座の資産はそのまま運用
・ 来年、新たに360万円分投資するお金はない
→特定口座の資産はいったん売却し、NISAで買い直す
・ 特定口座で売る日とNISAで買い直す日を、なるべく近づける(できれば同日内で)
・ 売却益も再投資し、売却したファンドと同じか同等のファンドを買い直す
以上、これから投資を始めようとしている皆さんに、少しでもお役に立てばうれしです。
読んでいただき、ありがとうございました!
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